こんにちは。
インビンシブル吉岡(@invincible_ysok)です。
みなさんはローマの休日という映画をご存知でしょうか。
オードリー・ヘプバーン演じるアン王女と、グレゴリー・ペック演じる新聞記者のジョー。
この2人がイタリアのローマでイチャイチャするという、ハリウッドを代表する歴史的な名作映画です。なお私は観たことがありません。
この映画の中で、アン王女とジョーがローマ市内の観光名所を散策するのですが、その中の1つに真実の口という名の石の彫刻があるんですね。
聞くところによると、偽りの心を持つ者がこの彫刻の口の中に手を入れた場合、手を食べられてしまうという恐ろしい伝説があるらしいのです。
ここで、私は一つの疑問が浮かびました。

これ、誰もが1度は考えたことがあるのではないでしょうか。
私はこの手の都市伝説、というかオカルトの類いは基本的に信じていない人間です。
ですが、確かに映画の中ではジョーは真実の口に手を食べられていたように見えます。
こちらが映画「ローマの休日」のワンシーン。
1:08~あたりでジョーの手が食われます。
ご覧の通り、彼はナメック星人みたいに手を再生できたので大事にはなりませんでした。
しかし、もし伝説が本当だとするならば、手を再生することのできない純粋な地球人が被害に遭ったら大変です。
伝説の真偽を確かめてみたい気はするのですが、こんな危険が伴う行為を誰かにお願いするわけにもいかないし…。
悩んだ結果、これは私自身が直接現地へ行き、伝説が本当なのかどうか実際に試してみるしかないと考えました。
どちらかというと私は今まで特に悪さもせず、品行方正に生きてきた部類の人間だと思います。
おそらくですが、食べられる可能性は低いでしょう。
仮に100歩譲って本当に手を食べられてしまったとしても、それはそれでネタとして美味しい気がします。
今回の検証では横で驚いてくれるアン王女的存在がいないため、自分一人で撮影と万が一の救急の手配をしなければならないのが悲しいところではあります。
しかし全国の皆さんへ真実をお届けするため、我が身を犠牲にしてでもこの伝説の真偽を確かめてきます!
もうこの時点でオチがバレバレな気がしますが、暇潰しにでも見て頂ければ幸いです!
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出発の準備をしよう
では実際にローマに向かう為に、出発の準備を整えたいと思います。
よく段取り八分と言いますし、何事も事前準備をしっかり整えることは重要ですからね!
※ちなみに関係ない話が長いので、飛ばして現地からの話を見たい方はここを押してくださいm(_ _)m
退職をしよう
さて、まず私が手始めに取り掛かったのは、退職の手続きです。
当時の私は割とエグい労働環境で働いており、
え、明日?当然明日も出勤だよ(ニッコリ)。

みたいな状況(そして寝床は車中泊)でした。
この会社にいてはヨーロッパを旅行するような長期休暇はおろか、それ以前にそろそろ死ぬと判断しました。
また、あまりの残業の多さにこの頃の私は心身共に疲れ切っていました。

生活のため、私は今までこのような自分の気持ちを押し殺して働いていました。
しかし、このような気持ちを抱えたまま真実の口に手を突っ込むと、手を食べられてしまう可能性があることにも気付いてしまったのです!
そんなわけで、自分の心を偽らず、正直に生きるために課長に退職願を提出する私。
ちなみに、どうせ引き留められることは分かっていたので、あらかじめ退職予定日の直後に出発するローマ行き航空券を購入済みです。我ながら段取りが完璧ですね。

あ、ちなみに退職直後から期限決めずにヨーロッパに行くので引き留めてもムダですよ(ニッコリ)。
的なセリフと共に辞意を伝えました。
そして迎えた最終出勤日。
最後ということで、課長と2人で偉い人(副社長)のところへご挨拶に伺ったところ

と言われ、まさかの猛烈な引き留め再開。
お互い一歩も譲らない堂々巡りのムダな話し合いが数時間続き(早く帰らせてくれ)、最終的にお互いが妥協した着地点として
- 退職ではなく、休職扱いにする
- 帰国後、残業が少ない部署へ異動して会社へ復帰するか、完全に退職するかを改めて決定する
ということで、一応の決着がつきました。
色々ありましたが、これでようやく出発の準備は整いました。
後は持っていく荷物をバックパックに詰め込むだけです。
余談ですが、帰国後に転職活動が面倒になった私は「残業が少なめ」という甘い汁に誘われて会社に復帰するのですがやっぱり残業は多かったため、このあと見事に身も心も社畜へと転生を遂げることになりますがそれはまた別の話。
あと休職期間中、給料は出ないけど社会保険はしっかり引かれたので、復帰してからエライ目に遭いました。
-
【社畜】仕事とバンド活動の両立について【Y氏独占インタビュー】
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ローマへ向かう
さて、束の間の自由を手に入れる事ができたので、いざローマへ向かうことにしましょう。
関西国際空港からローマのフィウミチーノ空港まで、経営破綻で有名なアリタリア航空の直行便で向かいます。
フィウミチーノ空港に到着後は、鉄道でローマ市内へ向かいます。
写真のレオナルド・エクスプレスという直通列車で、ローマ中心部にあるテルミニ駅まで約30分程度です。
車両の落書きが怖い。治安とか、大丈夫でしょうか…。
ちなみに、イタリアの鉄道は改札がありません。
代わりにホームの近くに日付の刻印を打つ機械があり、切符に刻印がないまま電車に乗ってしまうと正規の切符を持っていようが問答無用で罰金らしいので、みなさんも旅行の際はお気を付けくださいね。
そして特に問題もなく、テルミニ駅へ到着。
さて、ここから早々に真実の口がある教会へ向かいましょう。
テルミニ駅で地下鉄B線のラウレンティーナ(Laurentina)方面に乗り、2駅進むとコロッセオ駅(Colosseo)に到着します。
コロッセオ駅を出た瞬間の景観がコレ。イタリアやばいですね!
ちなみに、コロッセオ駅の次の駅であるチルコ・マッシモ駅(Circo Massimo)を下車した方が教会へは一番近道らしいのですが、コロッセオ駅からのルートの方が
コロッセオ
↓
フォロ・ロマーノ
↓
ヴェネツィア広場
↓
真実の口
と観光ルートを効率的に回れるため、個人的にはおすすめです!(めちゃくちゃ歩きますけどね)
フォロ・ロマーノは古代ローマの遺跡群です。
かなり広いために余裕で迷子になれるので、体力に余裕がある時に向かいましょう。
そしてこのヴェネツィア広場を越えると、目的の教会はもうすぐです。
到着しました。
この建物が、今回の目的地であるサンタ・マリア・イン・コスメディン教会です。
この中に、あの伝説の真実の口があります。
真実の口とご対面
早速、中に入ります。
私が訪れた頃は入場無料だったのですが、最近になって入場料が掛かるようになったという情報を見ましたので、訪れる際は小銭を持っていきましょう
日本からはるばるこんにちは。
こうして実際に見てみると、なかなか恐ろしい表情をしていますね…。
確かにコイツなら、手を食べると言われても信じてしまいそうになります。
やっぱり食べられたくないなぁ…ギター弾けなくなるし。
普段は観光客でごった返しているらしいのですが、真冬のオフシーズンで朝だからタイミングが良かったのか、他に人はほとんどいません。
試すチャンスは今しかありません。
…うん、きっと大丈夫なはず。
会社員という偽りの仮面を脱ぐために仕事もやめてきたし、今の私は筋斗雲にも乗れるぐらいに偽りのない真っ白な状態のはず。
ただひとつ、心配な点を挙げるとすれば、「退職」ではなく「休職」で話が決着した時に課長がその場で作成していた、私の休職願。
それに私の休職の理由として
「欧州への音楽研修のため」
と記載されていたことぐらいでしょうか(実話)。
ウチ、設備工事の会社なんですけど…。
工事会社の社員という立場でヨーロッパへ音楽研修に行った人間は、流石に日本中を探しても私ぐらいではないでしょうか。
そもそも観光しかしてないし、何が音楽研修なのか自分でもさっぱり分かりません。
総務部もよくこんなふざけた書類を受理したもんだなぁと思います。
まぁさすがに「退職したいけど強引に慰留されたから」という本当の理由は書けませんしね。今思えば完全にパワハラですしね。
とにかく、この辺を踏まえた上で「偽りの心を持つ男」と真実の口さんに判断されたら、私の手は食べられてしまうかもしれません。
もし食べられてしまったら、治療費と慰謝料は課長に請求することとします。
グダグダ言い訳をしていても話が進まないので、実際に手を入れて確かめてみましょう。
どれどれ…。
!!?
ぐああっ!!
手が!!俺の手がァーーー!!!
なーんちゃって♪
…。
…。
反省会
えーと、まずはじめに、すいませんでした。
せっかくここまで来たことだし、私としては良かれと思って行動したのですが…思っていたよりもネタが寒かったですね。
でもね、ここに来たら普通みんなコレやるよね!?
独りで来てしまった上、一連の写真を黙々と撮っている姿は周りから見てもかなり寂しい奴だと思われますが、こればかりは一緒に来てくれる人がいなかったんだから仕方ありません。
写真を撮影中、背中の方から割と複数人の失笑が聞こえたのが印象的でした。
ちなみにこの後、後ろにいた優しい白人カップルに「写真撮ってやろうか?」と言われましたが、結構恥ずかしかったので丁重にお断りしました。
写真を撮り終えた直後、団体の観光客がやって来て急に混み始めたので、私はそそくさと教会を出ていきました。
最後に
という訳で今回、実際に現地で検証した結果として
真実の口が手を食べるというのは「ウソ」
であることが判明しました!
これだけ盛大にスベッた後に思うこととして、手を完全に食べられてしまうのはもちろん嫌なのですが、どうせなら嚙まれるぐらいのアクシデントは欲しかったというのが本音です。
ただ今回は、私が正直者であるが故に食べられなかっただけという可能性もわずかに残っているかもしれません。
ですのでみなさんがもし今後ここへ旅行される際には、十分に注意して頂ければと思います。
もし手を食べられた方がいらっしゃったら、ご飯ぐらいはオゴるので連絡ください。
では皆さんも良い旅行を\(^o^)/