【徹底分析】LOOP H☆R / 孤独の鴉の曲構成について考察【孤独の鳥居】




こんにちは。
インビンシブル吉岡(@invincible_ysok)です。

先日、インターネットの一部で人気を博しているバンドであるLOOP H☆Rさんのオリジナル曲「孤独の鴉(こどくのとり)」にベースとドラム(と歓声)を追加し、YouTubeにアップしました。

 

以下がその動画です。

せっかくですので今回は、リズム隊を作成するにあたり分析したこの曲の詳細について、書いていきたいと思います。

 

細かく書き出すとキリがないので、ある程度簡潔に書けたらと思っていたのですが…それでも長くなってしまいました。すいません。

 

今回の私の分析は、あくまでリズム隊を作成する際に感じた個人的な予想の範疇を超えないものとなりますので、作曲者であるLOOP H☆Rのギタリスト、TAKA氏の見解とは異なる可能性が十分あり得ます

その点につきまして、ご了承頂ければと思います。

 

 2017.5.24追記: 

リズム隊を作った勢いで今度はハードロック・ヘヴィメタル風にカバーしましたので、暇潰しにでもお聴き頂ければ嬉しいです!

【孤独の鳥居】孤独の鴉 / LOOP H☆Rをカバーしました【COVER】

 

キーについて

この曲のキーは、ギターのコード進行から見てAマイナーと考えて良いかと思います。

特に難しい進行をしている訳ではないので、おそらく耳コピもそんなに難しくはないのではないかと思います。あくまでコードは、ですけどね。

 

ボーカルにつきましては、Aマイナー以前にそもそも現代音楽で一般的に使用されている12平均律から逸脱した動きをしている為、このボーカルの完全コピーは実質不可能ではないかと思います。

部分部分をギターでコピーしようと思ったんですけど、あらゆる箇所で絶妙なチョーキングによるピッチ修正が必要であり、更に音が伸びるに従って段々と音程がシャープしていく為、ある程度しっかりと音程をコピーするとなると時間が掛かり過ぎる為、申し訳ありませんが一旦諦めました。

時間のある時に追って再挑戦してみたいと思います。

というか、コピーしても記譜出来ないですコレ。

 

なおボーカルを耳コピするにあたり、絶対音感を持っている私の知人に協力を仰いだところ

この曲聴きたくない

と拒否されてしまった為、今回は諦める事にしました。こんなに良い曲なのに、なんでだろう??

私の音感でこの曲の歌メロをコピーするのは厳しいでホンマ…。

 

テンポについて

今回私はリズム隊を作成するにあたり、

原曲を加工せずに、リズム隊を原曲に合わせて作成する

という事を大前提としましたので、場所によってかなりのテンポの変動があります。

 

具体的には、一番遅いところで96BPM、一番早いところで216BPMまで変動させました。

ちなみに96BPMは上の動画の3:42~3:47あたり(サビの手前)、216BPMは6:42~6:43辺りの一瞬(「飛べ!」の手前)です。

 

何故こんなにもテンポの変動が激しくなったのかについてですが、テンポを決定するにあたりギターではなくボーカルのYUKA氏のアクセントに合わせた為です。

 

完全な推測ですが、LOOP H☆Rさんの演奏手法として、ギタリストのTAKA氏の頭の中にある程度基準となる曲構成が存在していて、その上でYUKA氏に「自由に」歌ってもらい、歌に合わせて構成(というか微妙な譜割りなど)を微調整する、というスタイルを採っているのではないかと思います。

阿吽の呼吸で曲を自由に展開させるスタイル、とでも言えるかもしれません。

 

メンバーが3人以上だとこの手法は難易度が高過ぎてほぼ不可能だと思いますが、2人組で尚且つお互いの息がピッタリであれば、このやり方は現実的に不可能ではないと思います。

実際にこのような難解な曲構成にも関わらず、LOOP H☆Rの2人は多くの場面でピッタリと息を合わせています。

 

この手法について一つだけ残念な点を挙げるならば、この手法を採用するメリットは特に無いという事ぐらいでしょうか。

 

あと音源と映像(TAKA氏のピッキングの動き)から察するに、TAKA氏自身はこの曲について、おそらくイントロ部分は135BPM前後、その他の部分は190~200BPM程度での演奏を想定しているのではないか、と思います。

譜割りについて

この曲を紐解くにあたって難易度が高い点について。

まず何よりも、譜割りが非常に難解であるという点が挙げられます。

 

ボーカルに関して、非常にロングトーンが多いのがこの曲の特徴ですが、場所によって長さがまちまちである為に譜割りもかなり難しくなってきます。

 

一例を挙げるならば、1番のAメロ(動画の0:58~1:20あたり)は

テンポ:134~137BPM
8拍→6拍→4拍→5拍→6拍→23拍

となり合計で52拍なのですが、これに対して2番のAメロ(動画の3:05~3:26あたり)は

テンポ:105~114BPM
7拍→5拍→4拍→4拍→3拍→4拍→4拍→6拍

となり合計で37拍となります。

分かりやすくする為に1拍=4分音符1個とし、メロディーの塊毎に分けて表記しています。

 

なんというか、自由過ぎてよく分かんないです。

 

サビに至っては、テンポ200BPMオーバーで奇数拍子(9/8拍子や11/8拍子など)が出てくるという曲構成になっています。

 

完全にプログレですね。

 

まぁ、この奇数拍子に関してはテンポの帳尻合わせの為に私が差し込んだモノなので、LOOP H☆Rさん自身がイメージする原曲では、もっとシンプルな曲構成になっているとは思うのですが…。

ギターソロ

この曲のギターソロ(動画の5:29~5:55)ですが、完全に見た目重視であまりフレーズにはこだわっていない…?ような気がしたのですが、せっかくなので軽く触れたいと思います。

 

まず前半(動画の5:29~5:39)ですが、LOUDNESSの高崎晃氏などで有名な両手タッピングを使用してのソロになります。

映像が不鮮明なので微妙なのですが、おそらく右手は人差し指のみを使用し、左手は人差し指と、もしかしたらたまに中指も使用しているかもしれません。

低音弦のトリルの繰り返しなので、通常の左手のみのトリルでも対応出来そうなフレーズですが、やはりライブという事もあり見た目のインパクトを重視して、両手タッピングを選択したものと思われます。

コピーする場合は、Aマイナースケールで5~6弦の開放弦~5フレット辺りをなんとなくピロピロしていたら、それっぽくなるんじゃないかと思います(適当)。

 

後半(動画の5:39~5:55)ですが、こちらも単純なAマイナースケールのトリルによる下降フレーズですが、右手でネック部分を握ってミュートしているのが見た目での大きなポイントになるかと思います。

これはジョー・サトリアーニなどがよく使う手法で、右手でピッキングをせずに左手のフィンガリングのみでフレーズを弾く際に、右手でネックの開放弦近辺を軽く握る事により、弾いていない弦のミュートをすると同時に見た目のインパクトも与えるというテクニックです。

サトリアーニ氏はこの右手ミュートをしながら左手のみでスウィープのような多弦にまたがるフレーズなど、かなりハイレベルなフレーズを弾く事が多いですが、この曲のソロなどは難易度としては特に高くない上に見た目のインパクトはかなりのものがありますので、初心者の方はこのフレーズを真似してみてもいいかもしれないですね。

最後に

以前、誰かがYouTubeにアップしたLOOP H☆Rさんのライブ映像に対し、ギタリストのTAKA氏がコメントを書いていました。

 

うろ覚えですが、大まかな内容としては

「自分達のスタイルに対して、色々な意見がある事は承知している。その上で、我々はこのスタイルを変えずに活動していきたい

といったものでした。

 

私はこれを見て、ハッとさせられたような気がしました。

 

音楽、そしてギターの歴史を変えてきた過去の偉人達。

彼らが初めて世に出て来た時、どのような反応をされたのでしょうか。

 

チャーリー・クリスチャンジャンゴ・ラインハルトがギターでソロを弾いた時。

ジミ・ヘンドリックスがギターサウンドにファズを持ち込んだ時。

 

「そんな音楽、認めない」
「ギターはそんな風に弾くものじゃない」

 

そのような声も、きっとあったに違いありません。

しかし、彼らは確立した自分達のスタイルを曲げずに活動した結果、今ではそれが「スタンダード」となり、歴史の1ページとなりました。

 

もしかしたら近い将来、12平均律リズムの概念を覆すような新しい音楽が生まれ、そして流行するかもしれません。

その時、LOOP H☆Rがそのムーブメントの先駆者として世を席巻している…そのような可能性を夢見て、今後の活動を応援していきたいと思います。

2018.6.21追記:公式MV公開

孤独の鳥居が世間で話題になってから早数年。

2018年6月17日、何の前触れもなく突然この曲の公式MVが公開されました。

 

ツッコミどころが多過ぎて書くのがしんどいので、とりあえず一度観て頂くことをおすすめします。

 

 

内容がアレ過ぎて、観ている側も色々試される動画になってきたような気がしますね…。

 

一歩一歩、活動の幅を広げているLOOP H☆R。

今後も彼らの活動を追っていきたいと思います!

 

 

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10 件のコメント

  • ツイッターで最初見かけて、初めてみたときは「なんだこれは」というとが正直な気持ちでした。でも不思議と何度も聞き返している自分がいて、今回、真面目に記事を書いているこのブログを見つけて非常に興味深く閲覧させていただきました。
    音楽に決まりなどなくて、どう表現するかだと思ってます。型にはまらず新しい概念を生み出す。それは受け入れがたいことでもあり、インパクトもものすごくあることだと感じました

    • コメントありがとうございます!
      彼らの一番凄いところは、型破りな事を批判も覚悟の上で貫き通す、その強い信念ですよね。
      仮に彼らよりも早くこのようなスタイルを思い付いたとしても、私も含めて実際に実行できる方は少ないと思います。
      そもそもコレをやってみたいか、という問題もありますがw
      今後もいちファンとして活動を応援していきたいと思います。

  • このギターの方が使われているのはアーニーボールミュージックマンのAXISでしょうか?
    昔ヴァンヘイレンシグネイチャーモデルを持っていたので聞きなりました

    • コメントありがとうございます。
      仰る通り、TAKA氏が使用しているのはMUSICMANのAXISと思われます。
      ヘッドロゴの大きさや仕様からしてMUSICMANの廉価版であるSterlingのAX3というモデルではないかなと思いますが、画質が悪いので確証は持てませんね…。

  • 原曲をいじらずにリズム隊を入れてみた動画、不規則な変拍子がとても興味深いです。
    ハードロック・ヘヴィメタル風カバーもすごいです!テンポをそろえてリズム隊を加えるアレンジ法も面白いですね。

    私はこの曲のピアノアレンジをリクエストされ、現在ピアノ楽譜を作成中の者です。
    こちらの記事、この難曲の素晴らしい分析に脱帽です。ピアノアレンジに取り組むにあたり、大いに参考になりました!

    • コメントありがとうございます。
      本当は4/4拍子で統一したかったのですが、そうなると更にテンポが凄い事になってしまうので…w
      逆にテンポを統一したら、良くも悪くも普通になってしまった感はありますねw

      ピアノ譜ですか!とてもじゃないですが私には手を出せるレベルの領域ではないですね!
      参考にして頂けたならば幸いです!
      なかなか大変な曲だと思いますがw、ご武運をお祈りしています(^^)

      • ワタクシの腕ではこれ以上は無理、ってとこまでピアノアレンジ完成させました。こちらの記事、非常に参考になりました。また、動画説明欄で、こちらのページや動画も紹介させていただきました。

        原曲にピアノをかぶせてみた↓
        https://www.youtube.com/watch?v=_IlWvpevnZQ

        > 本当は4/4拍子で統一したかったのですが
        それは無茶でございますwwww
        無理やり記譜して表現してみたピアノ譜をご覧くださいwwww↓

        • 作成された動画、拝聴させて頂きました。
          彼らの楽曲が優雅になっていますね!w
          私は大まかな曲構成を探るだけでお腹いっぱいだったので、脱帽です!
          ご紹介もして頂き、ありがとうございましたm(_ _)m

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