こんにちは。
インビンシブル吉岡(@invincible_ysok)です。
前回に続き、ライブでのトラブルあるある第2回となります。
初回は最もポピュラーなトラブルでしたが、ここから段々と発生の頻度が減る代わりにタチの悪いモノになってきます。
という訳で、第2回のテーマはコレです。
【生き地獄】今までにライブで体験したトラブルをランキングにしたよ(^o^)丿【バンドマン/ギタリストあるある】
続きを見る
トラブル事例② 曲が始まったらチューニングが違った
- 発生頻度 :
- 解決難易度:
- 回避難易度:
ライブ中のMCが終了し、いざ次の曲が始まったところ、何かサウンドに違和感が…??
アンプに近付き自分の出音を確認し、そこでようやく気付きます。
いわゆる地獄というやつですね。
では、ここからは原因・対策・回避方法について、順に見ていきましょう。
原因
ギタリストがライブ中にチューニングを変更する場合、大体以下の2~3種類を曲によって使い分ける事が一般的かと思います。
- レギュラーチューニング
- ドロップDチューニング(6弦だけ全音下げ)
- 全弦半音下げチューニング
ライブ開始直後の1曲目は事前にチューニングを合わせられるので問題ないと思いますが、ライブ中にチューニングを変更する場合は注意が必要です。
曲と曲の間にチューニング変更を挟む場合、若干の時間が必要になるのでその間はボーカルや、その他の誰かがMCを取り、間を持たせる事が多いです。
そんな時にボーッとしてたり、MCの内容に聞き入ってしまったりすると、いざ曲が始まった時に地獄を見ます。
対策
まず対策の難易度としては、直前の曲がどのようなチューニングだったのか、そして今から弾く曲がどのチューニングなのか、これによって結構変わってきます。
対策が楽なパターン
一番対策が楽なパターンとしては、直前の曲がドロップD or レギュラーチューニングで、今から弾く曲がレギュラーチューニング or ドロップDの場合でしょうか。
チューニングが違うのは6弦だけなので、5弦より高い弦を弾いている時には関係ありません。
また、6弦を使うパワーコードも形が変わるだけで、対応はそこまで難しくないかと思います。
パワーコード以外に、弦を多用したコードを鳴らす場合は、6弦は弾かずに無視します。
ドロップDの6弦解放の音が欲しいのに現状がレギュラーチューニングである場合は、オクターブ上の5弦5フレットで対応します。
リフの刻みなど、オクターブ上だと音圧がショボくなる…という場合は、6弦解放の代わりに5弦解放&4弦解放(パワーコードのルート抜きバージョン)を弾いたりして、誤魔化す事は可能です。
また曲間に数秒間ギターを弾かない瞬間があるならば、その間にチューニングを修正する事も、ギターの種類によっては不可能ではないでしょう。
対策が難しいパターン
次に半音下げチューニングとレギュラーチューニングで間違えてしまった場合は、それなりに厄介な事になってしまいます。
一番厄介なのは、直前の曲がレギュラーチューニング or ドロップDチューニングであり、そのチューニングで半音下げチューニングの曲を弾かなければならない場合でしょうか。
半音違いなので、基本的には1フレットずらして弾くだけなのですが、やはり突発的に1フレットずらして弾くとなると大幅なポジション変更の横移動がある際に間違えやすいです。
そして何より、開放弦が多数絡んでくるフレーズとなると…場合によってはお手上げです。
昔私が間違えた時は、本来レギュラーチューニングで弾く曲を半音下げチューニングで弾いてしまった、というパターンでした。
開放弦も多少絡みましたが、パワーコード主体の簡単なリフであった事、原曲より低いチューニングだったので足りない音はなかった、という事もあり、そこまで悲惨な事にはならずに済ませる事が出来ました(何とかなったとは言ってない)。
なぜこんなミスをしてしまったのか…今となっては覚えておりませんが、おそらく「ライブが終わったらカレーが食べたい」とか、そんなつまらん事を考えていたのだと思います。
回避方法
さて、続いてこの問題の回避方法についてです。
- MCの間も気を張っておく
- セットリストにチューニングを変えるポイントを明記しておく
- チューニングを固定にする
①については本来当たり前の話なのですが、変にライブ慣れしてくると、初期の頃に持っていたような緊張感が若干薄れ、その分油断が生じる事があります。
家に帰るまでが遠足なのと同様に、MC中もライブです。
ここで気を抜くと致命傷を負う可能性があるので、気を付けましょう。
また、MC担当者はこのようなタイミングでギタリスト&ベーシストへの無茶振りは控えめにして頂いた方が助かります。
②についてですが、これはおそらく実行している方も多いのではないでしょうか。
これを書いておくだけで、かなりの確率でこのトラブルを回避出来ると思われます。
まだ実行していない方がいるならば、是非ともこれは書いてください。かなり有効な対策です。
発想を変えてみる
さて、①と②は「どのようにしてトラブルの芽を摘むか」という視点でしたが、③は「トラブル自体が存在しない環境を作り出す」というものです。
始めから全ての曲に対応出来るチューニングで演奏したら、そもそも途中でチューニング変更する必要がない、という考え方です。
例えば上に挙げた3種類のチューニングを使い分けるのであれば、始めから全音下げチューニングで演奏してしまえば、チューニングを変える必要はないのです。
このやり方ですと開放弦が絡むフレーズはポジション変更して弾き方を考え直す必要があったり、曲によってはカポタストを使わないとどうしようもない場面もあるかもしれませんが、チューニングの手間が無くなるのでかなり楽になります。
多数のチューニングを使い分ける場合、チューニング変更の手間を考慮するとどうしてもセットリストも固定になりがち(同じチューニングの曲は、なるべく同じところで固めたい為)ですが、その心配もありません。
家で練習する時も、わざわざチューニングを変える必要が無いので楽です。
最後に
私がプロデュースしているバンドSweet Kiss Dreamは基本的に全音下げチューニングでの演奏となるのですが、これは過去に私が前述の問題に直面し、対策として全音下げチューニング固定が私の基本スタイルとなった為、バンドの曲も全音下げチューニングをベースにアレンジしている為です。
今回の事例はそんなによく起こる事でもない為、経験した事がある方は少ないかもしれません。
そもそもライブ中にしっかりと気を張っていればほぼ防げる事なので、単に私が間抜けだっただけのような気もしますが…
しかし、1度だけですが私以外の方がチューニング間違いでエライ事になっているのを実際にライブで観た事があるので、「そんなミスしねーよw」等と思わずに、ライブ中は良い意味でしっかりと緊張感を持って頂けたらと思います。
余談ですがその方は私の友人(ドラム担当)のバンドのギターの方で、ヤ〇ハでギター講師をしているとても上手い方だったのですが…急な対応が難しい曲だったのか、観てるこっちが辛くなるぐらいに悲惨な演奏になっていました。
生徒さんとかも何人か観に来ていたみたいです。
なんていうか、ドンマイ。
このように、何が起こるのか分からないのがライブというものです。
普段からしっかり練習し、万全の態勢でライブに臨んで頂き、そして何より音楽を楽しんで頂けたらと思います。
無理矢理な締めとなりましたが、今回はここで終わりたいと思います。