こんにちは。
インビンシブル吉岡(@invincible_ysok)です。
先日、Google広告(旧名:Googleアドワーズ)を利用してYouTubeに動画広告を出してみました。
今回は、少しの期間ですが広告を運用してみて思ったことや、得た情報をもとに
- 掛かった費用に対して、どれぐらいの視聴回数があったのか
- 視聴回数に対して、どれぐらいの+αのアクションがあったのか
- 広告を出すにあたり、考慮すべき点
といったあたりを、私の個人的見解も含めて書いていきたいと思います!
なお今回の検証ですが、もともと私は(アマチュアですが)ミュージシャンとして活動し、制作した音楽をYouTubeにアップしています。
ミュージシャンが自分の作品を広告に出して、その反応についての検証となります。
ですので、本記事は主にユーチューバーやミュージシャンといった人が、自分のコンテンツ・作品を広めるための方法としてGoogle広告を活用する際などに参考にして頂ける部分はあるかと思います。
しかし、商品を売ることを目的とした企業などからの目線だと、正直あまり役に立たないかもしれませんので、そのあたりをご了承頂ければ幸いです。
(ないとは思いますが)将来的に動画を使って何かを売るような時には、改めてコンバージョンに至るまでの各数値を検証してみたいと思います(^o^)丿
広告出稿の経緯
動画をアップしているユーチューバーやミュージシャンならば、多くの人が直面する問題。
YouTubeにアップした動画って、思っているよりも全然見てもらえないんですよね。
頑張って時間を掛けて制作し、自信のある作品が完成した。

などと妄想しながら、いざYouTubeにアップしてみたら誰も見に来ない。
誰しもが1度は経験する道ではないでしょうか。
あくまで私の経験上ですが、YouTubeは同じような内容の動画ならば投稿日が古い動画が上位表示されやすい気がします。
また、チャンネル登録者が多いアカウントの動画が優先的に上位表示される仕様になっているとも感じます。
つまり、我々のような後発組の弱小には一発逆転は難しいのが実情なんですね。
仮にどんなにクオリティの高い動画を制作したとしても、見られなければ評価すらされません。

ひと昔前とは違い、技術の進歩により今は誰でも簡単にそれっぽい曲や動画を作って投稿できる時代になりました。
つまり、同じようなことをしているライバルは非常に多いということになります。
膨大な量の似たような動画が世界中で日々アップされている状況で、ほぼ確実に動画を見てもらうことができる手段。それが広告です。

広告を出すという行為に抵抗を感じる人もいるかもしれませんが、何も後ろめたさを感じる必要はありません。
何と言っても日本は資本主義社会なのですから!世の中カネやで!!
ちなみに、お金を掛けずに再生回数を伸ばす方法については、こちらの記事に書いています。
チャンネル登録者が少ないうちは、まずは広告を出す前にこういった方法でチャレンジするか、または広告と併用してYouTubeを運用するのが良いかと思います!
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後発組がYouTubeで再生回数を増やす方法を、具体的に解説する【ユーチューバー】
続きを見る
広告を出した動画について
というわけで、私もせっかく一生懸命作ったのに全然聴かれない曲を供養しようと思い、広告を出してみることにしました。
今回、広告に出した動画はコレです。↓
ボーカロイドの初音ミクを大人っぽい歌声に調整し、ロック調のアレンジでTOKIOの名曲「宙船」をカバーした動画です。

推測にはなりますが、全然見てもらえないのは
- サムネイル画像に惹かれるものがない(魅力的でない)
- ボカロ曲は世の中に腐るほどある。つまり「ボカロ曲」カテゴリで考えると競争率が非常に高い
- 宙船は2006年の曲。流行りの曲ではないので「カバー曲」カテゴリで考えると検索ボリュームが少ない
といったあたりが主な理由ではないかと思います。
根本的な疑問として「何で今頃、この曲をカバーしたの?」というものがあるのですが、とりあえずその点については考えないようにして、この曲を広告に出してみて効果の検証を進めていきたいと思います!
あ、良かったらチャンネル登録してくださいね(^o^)丿
目的
私は動画を見てくれた人に対して、売りつけたい商品などがあるわけではないので
- 再生回数を伸ばしたい
- 曲を気に入ってくれたらチャンネル登録してほしい
- さらに多くの人に聴いてもらう機会を増やすため、拡散してほしい
- 要するに、もっと知名度を上げたい
これらが広告を出した目的となります。
私はこの曲以外にもすでにいくつかの曲をアップしているので、実際のところチャンネル登録についてはこの曲を聴いて登録してくれたのか否かの判断は難しいです。
まぁどうせ他の曲もあまり聴かれていないので、この際他の曲は無視して考えてしまっても問題ないでしょう(号泣)。
では次項では実際に掛かった費用と、それで得られたアクセスなどについて公開したいと思います。
費用対効果について
今回、上の動画を広告として出してみた結果の一部がこちらです。👇
※具体的なキーワードをそのまま載せるとGoogle神にシバかれる予感がしたので、各キーワードにはモザイクを掛けています。

広告の種類について
今回のYouTubeへの広告出稿は、TrueViewディスカバリー広告という種類の広告を利用しています。
これはYouTube内で検索結果の一番上に広告が表示されたり、関連動画の一番上に広告が表示されるタイプのもので、広告(動画)がクリックされると(こちらが支払う)費用が発生します。
今回の私の動画だと、例えば「初音ミク」とYouTube内で検索した人に対して、広告を表示するといった設定が可能です。
この他にはインストリーム広告という、動画再生前に流れる広告なども選ぶことはできるのですが、個人的にインストリーム広告にはあまり良い印象を持っていないので利用していません。

いつか機会があったら、インストリーム広告も利用して反応テストしてみますね(^o^)丿
5日間で738再生
この表は5日間のデータを集計しているので、5日間で738再生=1日あたり150再生弱ということになります。
この数字をどう思うかは人それぞれですが、おそらく「少ない」と思う人が多いのではないかな、と思います。
この数字に関しては予算が大きく影響するので、ハッキリ言うとお金さえ掛ければもっと再生数を増やすことは可能です。
予算について
Google広告の予算設定についてですが、
「1日あたり○○円」
といった単位で調整が可能です。
Google広告(TrueViewディスカバリー広告)は視聴された回数だけ費用が掛かるので、1日に見てもらいたい回数から逆算して予算を決定することができます。
当然ながら、出た広告を見るか見ないかは視聴者のさじ加減によるので、毎日ピッタリと予算額で収まることはありません。
例えば今回の私の例ですと、計5日間のうち
- 最初の3日間は平日なので、1日あたり500円に設定
- 4~5日目は祝日&土曜なので1日あたり1,000円に設定
という設定にしてみました。
しかしフタを開けてみると、1~2日目に掛かった費用は予算の倍を超える1,000円オーバー。
3日目はほぼ予算通りの500円ぐらいに収まっていますが、思ったよりも変動は激しいイメージです。

Google様によると、1ヶ月に掛かる費用として「1日あたりの予算×その月の日数」を超えることはないらしいです。
ですので、今回のような場合は締め日直前に広告表示を絞ったりして、広告費を調整するのではないかと予想されます。
ちなみにこの1日あたりの予算ですが、「曜日によって予算額を変える」みたいな変則的な設定は(おそらく)できなさそうなので、全部手動で変更しています。
休日の間に多くの人に見てもらおうと一時的に予算を引き上げているので、連休明けに予算を元に戻し忘れたら地獄を見るパターンのやつですね、コレ。
1再生あたり、約6.2円
今回の私のケースでは、1再生に掛かった金額は約6.2円でした。

仮に1万人に視聴してもらおうと思ったら、62,000円ほど掛かる計算です。
正直なところ、広告を出す前は「1再生あたり1~2円ぐらいかな?」とか思っていたので、想定以上にお金が掛かりますねコレは。考えが甘かった…。
広告視聴単価は変動する
このめっちゃ高い(と感じた)広告単価ですが、これは固定ではなく変動します。
おそらく競合が多いキーワードは単価も高くなりますし、同じキーワードでも日や時間帯によっても変動します。
例えば、上の表の1番上のキーワード(35回の視聴に繋がっているキーワード)。
表にあるとおり、5日間での(1再生あたりの)平均視聴単価は6円です。
が、日ごとに詳しく調べたところ1日目は8円だったのに対して、4日目は3円でした。
同じキーワードでも、日によって倍以上も単価が違うというのはよく分からないですね…。
不可解なのは、単価が8円だった日は平日で、3円だった日は祝日なんですよね…。
エンタメ系キーワードなので休日だと単価が上がりそうな気もしますが、そんな単純な話ではないようです。
視聴率について
視聴率(=表示回数に対して、広告動画をクリックされた割合)については、キーワードや日によって若干の違いはありますが、おおよそ1~2%の範囲に収まっていることが多いです。
グーグルアドセンスの平均クリック率もそれぐらいだったような気がするので、ジャンルによって若干の違いはあれどこれぐらいが広告を踏む人の割合ということなのでしょうね。
コスパ良く広告を出すには
それでは、ここまでの結果を踏まえてコスパ良く広告を出す方法を考えてみたいと思います。
元々予想はしていましたが、ビッグワードになるほど単価は高くなる傾向にあると思われます。
ということは、検索数の少ないキーワードを選べばいいのかというと、当然ながら検索数が少な過ぎるとその分広告の表示回数も少なくなります。
個人差はあれど多くの広告はクリック率が1~2%程度と思われます。
なので、例えば1日に100回視聴されたいのであれば、5,000~10,000回の広告表示がされないと視聴回数もおそらく目標に届きません。
結論としては、
- 自分が求める視聴回数を満たすだけの検索ボリュームがあり、しかしビッグワード過ぎず、かつ自分の動画の内容とマッチしたキーワード
これを見つけるのが理想です。
まぁ、そんな簡単に見つかったら苦労しないですけどね(;´Д`)
ですので、まずは自分の動画と関連の深いビッグワードで広告を表示しつつ、ミドルワードや複合キーワードも追加してみる。
その中で自分の動画と相性の良い、検索ボリュームと広告視聴単価のバランスの取れたキーワードを探す手順が、コスパを求めるのに効率が良い方法ではないかと思います。
広告視聴後のアクションについて
ここまでは「動画を視聴されるまで」について書いてきたので、ここからは「動画が視聴されたあと」について言及します。
本項については、動画の種類や質によって大きく変わる部分ですので、参考程度に見て頂ければと思います。
動画の評価・コメント
動画の評価についてですが、私の(広告を出していない)他の動画と比較すると、視聴数に対して高評価の付く割合は若干高いように感じました。
視聴回数738回に対して、この期間に付いた高評価は17。
私の動画は、視聴回数に対する高評価率はおおよそ0.5~1%程度です。
対する、この動画の高評価率は2%強。
まだ試行回数が少ないので決め付けられませんが、広告を踏んでくれるような人は、高評価ボタンなどを押すのに抵抗が少ないのかもしれません。
コメントについてはまだ1件も付いていないので何とも言えません(´Д⊂ヽ
チャンネル登録者数
この動画の広告を出してから、チャンネル登録者数は2名増えました。ありがとうございます\(^o^)/
他の動画から登録してくれた可能性は排除できませんが、再生回数を考えると多分この動画を見て登録してくれたのかな、と思います。
今のところ広告に5,000円弱の費用が掛かっているので、それで登録者2人はちょっとしんどいですね…。
拡散について
今回、広告を出した1番の目的として動画を気に入ってくれた方がSNS等で拡散してくれることを期待していたのですが、今のところそのような動きはありません。
これはおそらく数の問題で、今の試行回数で結論を出すには少し早い内容なのかな、と思います。
このまま広告を継続していたらいずれは拡散してくれる人や、Twitterのフォローなどをしてくれる人も現れるような気はします。
しかし、どれぐらいの割合でそのような人が現れるかはデータがない以上、今の私には分かりません。
また、そのような人が現れるまで今のペースで広告を出し続けると資金が持ちません(´Д⊂ヽ
ですので今後は予算を減らしつつ広告は継続し、何かしらの続報が出たらここに追記させて頂きたいと思いますm(_ _)m
おまけ:キーワードプランナーで検索ボリュームの詳細が分かるようになる
今回は話が本筋から外れるのでおまけなのですが、Googleで広告を出したことによる副産物として、キーワードプランナーの性能がアップするというものがあります。
サイト運営をしている方にとって、キーワードプランナーは身近な存在だと思います。
ただ最近の仕様変更により、現在はめちゃくちゃアバウトな数値でしか検索ボリュームを調べることができないんですよね。
どれぐらいアバウトかというと、仮に何かしらのキーワードの月あたり検索数を調べたとすると
「10~100(の間)」
「100~1000(の間)」
「1000~1万(の間)」
「1万~10万(の間)」
といったレベルで、もの凄いどんぶり勘定なんですよね。
月あたりの検索数が1万なのか10万なのかは大違いですからね!
それに対してGoogleで広告を出した、いわゆるお客様である我々はもっと詳細の数値を知る権利がGoogle神より与えられます。
この画像のように、各キーワードの検索ボリュームを月毎に詳細に調べることができるようになります。
なお、この画像も具体的な検索結果をそのまま貼り付けるとGoogle神に○される予感がしたので、各キーワードにはモザイクを掛けています。
この状態だと、各キーワードの季節や時代による検索数の変化なども詳しく見ることができます。
サイト運営者にとっては、キーワードプランナーを強化する目的でGoogle広告にいくらか課金しても良いかもしれませんね!
推測ですが、広告の出稿を取り止めたらどこかのタイミングでキーワードプランナーも元に戻されると思いますので、私も今のうちに色々なキーワードで検索ボリュームを調べておこうと思います\(^o^)/
まとめ
今回の広告出稿により、現時点で得た結果をまとめると
まとめ
- 視聴回数が5日間で738回増えた
- 高評価をいつもよりは多めに貰えた
- チャンネル登録者が2名増えた
- SNS等での拡散には繋がっていない
- 約4,600円の費用が発生した
のようになりました。
これだけ見ると、かなり割に合わないというのが本音ですね…。
ただ今回は私自身はじめての広告出稿であったため、事前準備など全くしていなかったというのも問題でした。
このようなエンタメ系動画を出稿する場合は、SNSでの拡散に繋げることが重要です。
つまり、動画内で拡散に繋げるための導線を用意すべきだったと反省しています。
動画を見て頂ければ分かりますが、本当に曲を流して最後に「ご視聴ありがとうございました」だけですからね(笑)!
せめて「チャンネル登録お願いします」的な文章ぐらいは動画内に用意すべきでしたね…。
ただ、お金を掛けたら動画を見て頂けることに間違いはないので、次から動画をアップする際は
「視聴されたあとのこと」
も考えて、動画を作る必要があると改めて考えさせられました。
曲を垂れ流すだけで拡散されるのなんて、一部の天才だけですよねホント(^^;
結果の割に結構痛い出費でしたが、今後は今回得た教訓を踏まえて更に勉強し、得たノウハウは再びブログに書いていきたいと思います\(^o^)/