こんにちは。
インビンシブル吉岡(@invincible_ysok)です。
楽器を始めて友人たちとバンドを組んで、まず目標として掲げるのは初ライブになってくるかと思います。
「もっと上手くなってからじゃないと恥ずかしい…」
「ある程度お客さんを呼べるメドが立たないと、ライブする意味ないんじゃ?」
考え方は人それぞれですが、私は声を大にして申し上げたい。

私も高校生の頃、初ライブを経験しました。
ホントにもうね、穴が無くても自分で穴を掘ってそこに入りたいぐらい恥ずかしい思いをしたと自負しております。

たとえステージで顔から火が出るような恥ずかしい思いをしたとしても、いずれは笑い話となります。
そしてライブに向けて必死に努力したという事実は、確実に人間としての成長を与えてくれます。
私も経験だけはそれなりに長いので、かれこれ3桁回数はライブを経験していると思うのですが(なお腕前に関してはお察しレベル)、当然ながらライブでのミスは今でも日常茶飯事です。
そして私たちが憧れるような超絶テクニックを持ったトッププロでも、初心者だった時代は確実に存在します。
彼らもライブで恥ずかしい思いを繰り返し、それを乗り越えて現在の地位まで上り詰めているのです。
というわけで今回は私の人生初ライブを振り返り、
「ライブで恥をかくのは全然大したことじゃない」
ということをお伝えしたいと思います。
皆さんが積極的にライブをし、充実した音楽ライフを送るための参考になれば幸いです!
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初ライブ決定
そんなわけで当時ピチピチの高校2年生だった私は、ギターを始めて1年足らず。
パワーコードをジャカジャカ弾くことはできてもギターソロなんてものには縁もゆかりもなく、当時猛烈に流行っていたHi-STANDARDなどのコピーに毎日精を出しておりました。
そんな折、修学旅行から帰ってきた7月上旬ぐらいのタイミングで、バンドメンバーより連絡がありました。

とうとうこの時が来たか…とカッコつけることもなく、私は普通に焦りました。
そう、気付いてしまったのです…まだ2、3曲しかコピーしていないという事実に。
ライブハウスでのライブだと、与えられた時間にもよりますがセッティング込みで1時間程度ならば、10曲強ぐらいの曲数になると思います。
ライブは8月の上旬という事で、まだ1ヶ月弱の猶予はあります。
あと10曲ほど覚えるぐらいならば、そんなに難しい曲じゃなければ何とかなるのでは?
7月下旬からは夏休みに入りますし、1日中練習することも可能です。
しかし冷静に考えて、よくこんな完成具合で1ヶ月後にライブ入れたな。
何はともあれ、何とかなるかもしれないと思い始めたタイミングで、嫌がらせ第2弾の続報がやってきました。
開幕
1st STAGE
バンド①
ボーカル:M君
ギター:吉岡
ベース:H君
2nd STAGE
バンド②
ボーカル:N君
ギター:吉岡
ベース:K君
終幕
ん?
何か色々おかしくないか?
私、両方に出るんですか?私だけ実質ワンマンですか??
あと、どっちのバンドもドラムいないけど、大丈夫?
当時の私は初心者ながらに2つのバンドを掛け持ちしていたのですが、まさかその2つのバンドによる対バンとは…。
Point
ちなみに全員が中学時代の同級生です
2つのバンドで出演するということは、単純計算で覚える曲数も倍になるのですが、果たして間に合うのでしょうか。
また、どちらのバンドにもドラムがいないというのも不安要素の一つです。
経験者の方ならご理解頂けるかと思いますが、生ドラム無しでロックバンドというのは想像以上にキツイものがあります。
ロックバンドにおける生ドラムとは、言うなればお昼に濃厚豚骨ラーメンを食べたあと合コンに繰り出す際のブレスケアのようなもので、無ければ無いで何とかならなくはないけど、大体悲惨な結末を迎えます。
というか、役割を振り直してこの5人で1つのバンドを作った方がいいんじゃないのかと思いましたが、今更キャンセルするわけにもいかないので、決まったからにはやるしかありません。
とまぁこんな感じで、今思い起こせばこの無謀な状況に対して客観的にツッコむこともできるのですが、実際のところ当時私はノリノリでした。
若さって凄いですね。
現状把握
では、実際に初ライブを迎えるにあたり少しでも成功へと近付けるために、私たちの現状を分析・把握した上で当日までベストを尽くしたいと思います。
まずは、オープニングにライブをするバンド①から見ていきましょう。
バンド①
- 曲:全曲Hi-STANDARDのコピー
- 進捗状況:2、3曲スタジオで合わせた事がある程度
- M君(ボーカル):ライブ未経験。声質は良く、歌はまぁまぁ上手いが宇宙レベルの口ベタ
- 吉岡(ギター):ライブ未経験。何を隠そうこの私である
- H君(ベース):ライブ未経験。メンバー随一のリア充イケメン。いわゆる「リズム感のない人」。テンポキープが出来ない
- ドラム:いない。モニターに繋いだポータブルMDプレイヤーで打ち込み音源を再生する予定
続いて、トリを飾るバンド②を見てみましょう。
バンド②
- 曲:黒夢(後期)のコピーを中心に、一部オリジナル曲(ヴィジュアル系ぽい曲調)
- 進捗状況:2、3曲スタジオで合わせた事がある程度
- N君(ボーカル):ライブ未経験。歌は上手いがかなりのナルシストであり、歌い方はヴィジュアル系と尾崎豊を足して割った感じ
- 吉岡(ギター):ライブ未経験。実はこのギターも私である
- K君(ベース):ライブ未経験。作曲センス・打ち込みの技術等、高校生にしては非常にハイレベルだが、如何せんステージでは地味
- ドラム:いない。モニターに繋いだポータブルMDプレイヤーで打ち込み音源を再生する予定
あ、失敗するわコレ。
やっべー、もうやる前から結果分かり切ってるじゃないですか。誰が責任取るんですかコレ。
ハッキリ言って成功する要素はミジンコの爪先ほども見当たらないのですが、そこは我ら高校生。
若さで何とかカバーして乗り切っていきたいと思います。
私は2バンド掛け持ちのため、残り1ヶ月弱で20数曲覚えないといけないのがかなりツライ状況ではありますが、元々私は継続してのお勉強はからっきしダメなのですが短期記憶には自信がありました。
そしてライブ直前から夏休みに入り時間の余裕も出来ることもあり、何とかなるだろうと踏んだのでありました。
豆知識
Hi-STANDARDは短い曲が多いため、曲数が増えるので覚えるのが割と大変
「一日一曲」というゾルディック家のおじいちゃんみたいな標語を打ち立て、私は本番に向けてせっせと練習に励むのでした。
(なお期末テストの結果についてはお察しください)
ライブ当日
8月某日。
住宅街の真っただ中にある小さなライブハウスに、私たちはやってきました。
この日のために、やれ宿題しろだの家事手伝えだの言ってくる親をガン無視し、ひたすら練習に打ち込んできました。
やるべきことは全てやり切ったはず。
ここまで来たらあとはもう、すべてを出し切るだけです。
いざ初舞台へ
リハーサルも問題なく終わり、お客さん(全員メンバーの知り合いですが)も徐々に入ってきました。
緊張のあまり、ライブハウスに向かう途中に食べた牛丼を吐きそうになるのをこらえながら


などと最上級の強がりを発揮しつつ、友人たちに声を掛けて回ります。
(なお女子軍団はH君(バンド①のベース。イケメン)に群がっている模様)
普段は地味でネクラな私ですが、この日はアメ村の謎の店で買った原色の赤Tシャツに身を包み、気合も十分です。
ギターを始めて1年弱、とうとう人前で演奏する機会がやってきたのです。
フッ…
室内の照明が落ちました。
ザワザワしていたお客さんが静まり返り、ステージに視線が集まります。
とうとう、待ちに待った人生初ライブのはじまりです。