こんにちは。
インビンシブル吉岡(@invincible_ysok)です。
ギターの音を加工し、様々な音色の変化や効果を生み出す機器、エフェクター。
一口にエフェクターと言っても色々あるのですが、複数のエフェクターを1つの機器に集約したものをマルチエフェクターと呼びます。
今回はマルチエフェクターの中でも初心者の方におすすめのマルチエフェクターを3機種、ご紹介していきたいと思います!
細かい仕様をダラダラと書き連ねても、特に初心者の方には意味が分からないと思いますので、なるべく簡潔に説明させて頂きたいと思います。
どの製品も(特にコンパクトエフェクターと比べて)コストパフォーマンスにも優れているので、初めてのエフェクターとして選んで頂くのも良いかと思いますよ!
【ギター初心者】マルチエフェクターとコンパクトエフェクター、どっちがおすすめ?
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目次
選定の基準
今回、おすすめのマルチエフェクターを選んだ基準は以下の3つです。
Point
- 歪み系エフェクト、空間系エフェクト共に内蔵
- マルチエフェクターの中でも比較的安価
- エクスプレッションペダル付き
歪み系エフェクト、空間系エフェクト共に内蔵
マルチエフェクターの中には「空間系エフェクターだけを数種類集めたもの」のように、特定のエフェクトに特化したものもあります。
その中で今回は「歪み系エフェクト」「空間系エフェクト」の両方を内蔵した機種を選びました。
つまり、現在エフェクターを1つも持っていない状態だとしても「これ1つあれば大丈夫」という、万能型のマルチエフェクターになります。
マルチエフェクターの中でも比較的安価
一口にマルチエフェクターと言っても値段はピンキリですが、今回は大体2万円前後か、それ以下で購入出来る比較的安価なものを選んでいます。
気に入ればそのまま長く使えますし、将来的にグレードの高いものに買い替えても財布に優しいものを中心にご紹介しています。
エクスプレッションペダル付き
今回ご紹介するマルチエフェクターは3機種とも、エクスプレッションペダルが付いています。
このペダルはワウペダルやボリュームペダルなどとして使用出来ます。
エクスプレッションペダルは別売りというマルチエフェクターも少なくないのですが、これが付属していると演奏の幅が広がりますし、わざわざ別に買う必要がない為に1つのエフェクターで完結出来るので、持ち運びも楽です。
それでは、順番に見ていきましょう!
BOSS (ボス) / GT-1
まず最初にご紹介するのは、数あるエフェクターブランドの中でも抜群の知名度と人気を誇るBOSS(ボス)のマルチエフェクター、GT-1です。
OD-1(オーバードライブ)を始めとする、BOSSの往年の名機を再現したエフェクトが多数内蔵されているGT-1。
実売価格が2万円前後(2018年5月現在)という事で、これだけでもコスパは抜群なのですが、当然ながらディレイやコーラスのような空間系エフェクトもひと通り内蔵しております。
更にアンプシミュレーター内蔵、BOSS TONE CENTRALから様々な音色のパッチを無料でダウンロード可、と至れり尽くせりの内容となっています。
アンプシミュレーター内蔵
アンプシミュレーターとは、世の中に数ある名機アンプの音色をデジタルで再現した機能です。
あくまでシミュレーションなので、完全に本物と同じ音色という訳にはいきませんが、数十万円もするような容易に手が出せない高級アンプの雰囲気を手軽に再現出来るのは非常に便利ですね!
アンプシミュレーターといえばLINE6のPODシリーズが有名ですが、近年は様々なブランドからも販売されており、再現したアンプの種類も増えてきています。
この価格帯のマルチエフェクターでも、高品位なアンプシミュレーターが内蔵されているというのは嬉しい限りですね。
このGT-1でも、一例を挙げるならば
- Fender / Twin Reverb
- Mesa Boogie / Dual Rectifier
- Hughes & Kettner / Triamp
- Peavey / EVH5150
- Soldano / SLO-100
といった有名どころのアンプのモデリングを内蔵しています。
これらを全部実機で揃えるとなると、100万円じゃ余裕で足りないですからね…良い時代になったものです。
BOSS TONE CENTRAL
このGT-1の凄いところの1つとして、BOSS TONE CENTRALというサービスがあります。
このBOSS TONE CENTRALとは、世界中のプロが作成した様々なパッチ(音色の設定)を無料でダウンロードし、使用出来るサービスです。
イメージしている音を自分ではなかなか上手く作れない場合など、手っ取り早くハイクオリティな音色を作成したい時に非常に便利です。
なお、こちらのサービスはパッチのダウンロードをPCで行う為、利用にはネット接続出来るPC(WindowsまたはMac)が必要になります。
(PCでダウンロードしたパッチは、USB接続でGT-1に転送します)
乾電池で駆動
このGT-1は乾電池でも動作するので、(そうそう無いと思いますが)電源が無い場所でも使用が可能です。(アルカリ電池(単3)×4本で約7時間駆動)
ACアダプターを使用する場合は、アダプターが別売りとなっていますので本体と一緒に購入してしまいましょう。
まとめ
- BOSSの往年の名機を複数内蔵
- アンプシミュレーター内蔵
- BOSS TONE CENTRALで様々なパッチを無料ダウンロード可能
- 乾電池で駆動可能(単3電池×4本)
- 小型で軽量(約1.3kg)
ZOOM (ズーム) / G3Xn
続いてご紹介するのは、手頃な価格と多機能を両立させる事で有名なブランドZOOM(ズーム)のマルチエフェクター、G3Xnです。
ZOOMのマルチは昔持っていて、その経験から失礼ながら正直に言うと安かろう悪かろうというイメージが無くはなかったのですが…
どうやらそれは完全に過去の話で、近年の製品は他のブランドのエフェクターと比べても全く遜色なく、他のブランドとの違いは完全に好みのレベルとなっているようです。
値段もBOSSのGT-1と同程度であり、どちらも初心者には十分過ぎる程の機能を持っているので、ハッキリ言って見た目の好みとかで選んでも良いんじゃないかと思います。
機能概要
本機の機能としては数多くの歪み系エフェクト、ひと通りの空間系エフェクト、アンプシミュレーター内蔵、リズムパターン内蔵、Guitar Labによるパッチデータの無料ダウンロード等となります。
細かい部分は置いておいて、BOSSのGT-1と同程度の機能であると言えますね。
GT-1に無い機能としては、このG3Xnは各種リズムパターンとメトロノームを内蔵している点が挙げられます。
リズムパターン&メトロノーム内蔵
このG3Xnには68種類のリズムパターンが内蔵されております。
例えばジャズ風、ロック風など様々なドラムのフレーズが内蔵されていて、これをギターと同時にアンプから音を出すことが出来る為、個人練習に使用したり、ドラムがいない状態で演奏するのにも利用出来ます。(さすがにライブでの使用は難しそうですが…)
別個で機材を用意すると、それだけお金も掛かるし場所を取るので、メトロノームを別に用意しなくても良いというのは利点ですね!
Guitar Lab
こちらのGuitar Labは、前述のBOSS TONE CENTRALと同様に、世界中のプロが作成したパッチデータを無料でダウンロード・利用出来るサービスです。
アンプモデリングや追加のエフェクトも無料でダウンロード出来るようです。
最初から入っているエフェクト類だけでは物足りなくなっても、後から機能を追加出来るのは非常に経済的ですね!
ちなみに、こちらのG3XnはBOSSのGT-1のように乾電池では使用出来ない代わりに、ACアダプターが付属しています。
重量は約1.84kgという事でBOSSのGT-1よりは少し重いですが、マルチエフェクターとしては軽量な部類になると思います。
まとめ
- アンプシミュレーター内蔵
- 様々なリズムパターンやメトロノーム内蔵
- Guitar Labで様々なパッチや追加エフェクトを無料ダウンロード可能
VOX (ヴォックス) / StompLab IIG
最後にご紹介するのは、世界的に有名なアンプメーカーであるVOX(ヴォックス)のマルチエフェクター、StompLab IIGです。
VOXのアンプといえば、ビートルズが使用していた事でも有名ですね。
このStompLab IIGの特徴としては見た目の通り非常にコンパクトであり、それでいて音の評判も悪くなく、何よりもとにかく安いのがポイントです。
非常に軽量コンパクト
StompLab IIGの大きさですが、207mm(横幅) × 125mm(奥行) × 64mm(高さ)と小さく、重量も780g(取扱説明書より抜粋)と非常に軽量です。
最近はサイズの大きいコンパクトエフェクターも多数存在するので、それらと比べてもそんなに変わらないんじゃないか、と思う程に軽量コンパクトです。
ここまで小さいと、さすがに持ち運びには大きなアドバンテージとなりますね。
とにかく安い
このStompLab IIGは実売価格が6千円前後(2018年5月現在)という事で、今回ご紹介している製品の中でも群を抜いて安いです。
というか、この値段でここまでのクオリティの製品を出せるって凄くないですか??
とりあえずエフェクターは欲しいけど予算があまり無い、というような方には有力な候補になるのではないかと思います。
機能概要
他のマルチエフェクターと同様に、数多くの歪み系エフェクトや各種アンプモデリング、ディレイ・コーラス・リバーブといった標準的な空間系エフェクトなどが内蔵されています。
このStompLab IIGは、例えばジャズやロックやメタルやブルースなど、ジャンル別に各10種類のプリセットデータが内蔵されており、初心者の方でもお目当てのサウンドを探しやすいような設計になっています。
とりあえず電源を入れて、各プリセットデータを試してみるだけでも様々な音色を体験できますし、楽しめると思います。
また、StompLab IIGはBOSSのGT-1と同じく、乾電池でも駆動可能です(単3電池×4本)。
ACアダプターを使用する場合は、アダプターが別売りとなっていますので本体と一緒に購入してしまいましょう。
操作性
このStompLab IIG、軽量コンパクトで値段も安く、音の評判も悪くないとここまで良い事だらけなのですが、操作には若干の慣れが必要と思われます。
StompLab IIGは筐体が非常に小型なので、ダイヤルも少なくディスプレイも非常に小さい(というか2桁の英数字しか表示出来ない)です。
ですので、複数のパラメータを同時に調整しながら音を作り込むには、この機種独自の方法(調整したい項目にCATEGORYセレクターを合わせてから、任意の項目を調整)に慣れてしまわないと、なかなか直感的な操作は難しいのではないかと思います。
こればかりは筐体のサイズや値段を考えると仕方ない部分とも言えますが…。
プリセットの音だけでなく、自分で色々いじくり回したいという方は、この辺りを多少覚悟しておいた方が良いかと思います。
とにかく、これだけの性能のエフェクターをこの値段で購入出来るというのは凄いです!
そこら辺の普通のコンパクトエフェクターよりも安いですからね!
まとめ
- 初心者にも分かりやすい、ジャンル別のプリセットデータ
- 細かい操作には慣れが必要かも
- 乾電池で駆動可能(単3電池×4本)
- コンパクトエフェクター並みに小型で軽量(780g)
- とにかく安い!!
最後に
今回は初心者向けのマルチエフェクターという事で、最初の1つ目におすすめ出来そうなマルチエフェクターを3つご紹介させて頂きました。
最近はテクノロジーの進化と各社の競争により、安くても十分実用に耐えうる製品が数多く販売されていて、良い時代になったなぁと思います。
まずはこういった安価(でも性能は十分)な製品で腕を磨き、そのままずっと使い続けるもヨシ。
その後LINE6のPODだったり、KemperやFractal Audio Systemsなどのような高級ブランドを検討するもヨシ。
今後のステップへの足掛かりとして、まずはこれらの機種を検討してみてはいかがでしょうか。
この記事がエフェクター選びの参考になれば嬉しいです!
【ギター初心者】マルチエフェクターとコンパクトエフェクター、どっちがおすすめ?
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