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AIきりたんの実力は?初音ミクと同じ曲を歌って比較してみた【ボカロ】

こんにちは。
インビンシブル吉岡(@invincible_ysok)です。

 

みなさんはAIきりたんを知っていますか?

2020年2月22日、颯爽さっそうと姿を表して世間(の一部)を騒がせているAIきりたん。

 

AIきりたんとは何か?をものすごく簡単に説明すると、音符や歌詞を入力するとコンピュータが歌ってくれるという、いわゆるボーカロイドのようなものです。

厳密にはボーカロイドと色々な違いがあるのですが、大まかには初音ミクなど似たようなものと思っていただいてもいいかもしれません。

 

ただ、新しいボーカロイド(のようなもの)が発表されたぐらいでは、今さら大して話題にもなりませんよね。

従来のボーカロイドと比べてAIきりたんのすごいところは、ほとんど設定をいじらずにそのまま歌ってもらうだけでも、従来のボーカロイドと比べて圧倒的に本物の人間のように歌ってくれるという点です。

 

私は普段、ボーカロイドで曲を制作するにあたり

いかにボーカロイドを人間らしく歌わせられるか

を追求している人間です。

 

そんな私にとって、AIきりたんの存在は決して無視できません。

 

 

そんなわけで今回は、AIきりたんのすごさを実際に体験してみたいと思い、

  • ほとんど設定をいじらずに歌ってもらったAIきりたん
  • できるだけ人間っぽく聞こえるように設定をいじりまくった初音ミク

に同じ歌を歌ってもらい、その歌声を比較してみたいと思います!

糸(中島みゆき)カバー

今回、歌声を比較するために選んだ楽曲は1992年に発表された中島みゆきさんの名曲「糸」です。

ゆっくりしたテンポのバラードなので、歌声のニュアンスなども細かく設定できるため、比較にはもってこいの曲ですね。

 

果たして、AIきりたんはどこまで人間らしく歌えるのか?

そして初音ミクは、それを超えることができるのか?

 

ぜひみなさんの耳で確認していただければと思います!

 

 

感想

AIきりたんと初音ミク、どちらが良いかなどは個人の好みによると思いますので、ここでは言及しません。

ですので、このカバー曲を作っていて個人的に思った感想を以下に書いていきたいと思います。

 

AIきりたんのポテンシャルが恐ろしい

まず最初に思ったのは、

 

吉岡
AIきりたんのポテンシャルやべぇ…!

 

ということです。

 

今回は何の調声もしていないので、ちょっと音程がおかしいところや、歌のニュアンスに違和感を覚える部分があるにはあります。

ただ、「人間らしい歌のニュアンス」という1点においては、すでに初音ミクを上回っている部分も多いのでは?と正直思ってしまいました。

 

初音ミクに関してはかなり頑張って調声をしたのですが、正直言って超えられない壁みたいなものを感じたことは否定できないですね…おそるべしAIきりたん。

 

AIきりたんの調声を本気で頑張ったら、本当に人間と区別がつかないレベルの歌を歌わせることは可能だと感じました。

 

今はまだ、AIきりたんの設定が面倒すぎる

個人差はあると思いますが、今のところAIきりたんの調声はめちゃくちゃ面倒です。

 

初音ミクなどの一般的なボーカロイドの場合、音程やニュアンスを設定しながら、その都度リアルタイムで仕上がりを確認しながら作業を進められます。

しかしAIきりたんの場合、設定中は歌の仕上がりを確認できません

設定が終わったあとに音声ファイルを作成し、歌データが完成してからじゃないと歌声を確認することができないのです。

 

音声ファイルの作成前に確認できないので、完成後に確認して

 

吉岡
1ヶ所だけ修正したい!

 

となった場合、また作成やりなおしなんてことも起こり得ます。

しかも修正中は仕上がりが確認できないので、本当に自分が思うように修正できているのかはまた音声ファイルを作ってからじゃないと分からない、という点もツライです。

 

個人的には有料でもいいので、ボーカロイドのように気軽に調声できるソフトを販売してくれたら嬉しいなぁ、と思いました。

 

 

この点は将来的に改善されていく可能性は大いにあると思いますので、今後に期待したいところです。

1万円ぐらいだったら泣きながら土下座して購入させていただきます!

 

 

そもそも現在AIきりたん(と、歌声を作成するソフト)は無料なので、こんなすごいものを提供していただいているだけでありがたいと思わないといけないですね!

最後に

AIきりたんがリリースされた当初、私もその実力には半信半疑でした。

しかし実際にその歌声を聴いてみると想像以上のクオリティで、そう遠くないうちに私のような「ボーカロイドで人間っぽい歌声を追求する人間」は絶滅するのではないか?と危機感を覚えました。

 

今はまだ設定が大変なので、AIきりたんを上手く扱える人は限られると思います。

ですが「誰でも機械音声で人間と遜色ない歌声を作ることができる」未来はそう遠くないうちに来るのかな、という気もします。

 

そんな未来が来たとしても生き残れるよう、私ももっと技術力を高めなければならないと思わされました。

 

 

今後も気が向いたらAIきりたんに歌ってもらったりもしつつ、基本的には今まで通り初音ミクで更なるクオリティを求めて頑張っていきたいと思います!

 

というわけで、今回カバーした中島みゆきさんの「糸」ですが、全編通して初音ミクに歌ってもらったバージョンも作ったので、よろしければこちらもお聴きくださいませ。

 

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